Nobody knows-2-

掴むことの叶わぬ霧のようなそれは、今考えれば予兆だったのかもしれない。 週に一度顔を合わせることができれば良い方なのかもしれない、いつもと変わらない日常生活。 久しぶりやね、とあげられる片手、交わされるのは気の置けない言 […]

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Nobody knows

野生の動物は、死期が近いことを悟ると自ら姿を消すのだと聞いたことがある。 それを潔いと呼ぶべきか、生き物はどこまでいっても独りだと本能で知っている彼等を哀れと呼ぶべきか。     ざくりと足がつく毎に […]

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猫の日に

しなやかな体躯をくっと伸ばし、周囲の事に気づく風もなく、陽光を楽しむように伸びをする。 キャラメル色の透き通った眼をくるりと回し、一度ふるりと体を震わせると、あふりと小さな欠伸を一つ落として、再び自分の世界に入り込む。 […]

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36度

ほわり、頬がほとりとぬくくなる。ああ、日向にいるようだ。 そのぬくもりが愛しくて、無意識に伸ばした手を包み込む柔らかな熱。 ゆるゆるとした微睡みは心地よく、すりりとすり寄せた体に、伝わる優しさは遥か彼方の春の色。 月に2 […]

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undid

「お願いがあるんだけどさ」 それはそんな言葉から始まった。 まだ、辺りが夜の帳に包まれているかのような蒼い光の中、高速道路を照らす白い光が思い出したように行き交う曖昧な時刻。 黒縁の分厚い眼鏡の奥で、まだ、開けきらぬ光彩 […]

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君は頑張ってるよ

いつだって仕事というものは大変だ。 たとえ、それがベテランと呼ばれる域に達しようとも同じことだ。 自分は一所懸命しているつもりであっても、数字がなんぼのこの世界。過程が一向に伴わない結果の現実に、周囲の視線が冷たく刺さる […]

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このまま

60歳になっても、80歳になっても、TOKIOを続けよう それが俺たちの合い言葉。 俺たちはずっとTOKIOで、ずっと一緒に走り続けて行く。 それは夢と曖昧な形よりも、現実に近い未来。 でも 時折、思うんだ。 もし、この […]

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